自然観察会報告




令和6年4月18日(木)、20日(土)

キンラン咲く小山田緑地と小野路の谷戸を楽しむ 町田市

 最近は、暑い日と寒い日が交互に出る陽気であったが、両日とも雨も降らず、初夏の心地よい風を感じながらのハイキングとなった。里山歩きと”キンラン“ということで100名近い応募があった。 18日(木)は、午後から雨の天気予報で少し時間を前倒しして進めた。結果としては、雨にも会わず解散場所の唐木田駅に早めに着くことができた。一週間前の下見では、“キンラン”が咲いてなく心配した。花がテーマのイベントは、幹事がやきもきすることになるが、両日とも“キンラン”を観察することができ、お客様に喜んでもらうことができた。所々の群生地はもちろん、歩く道沿いに“キンラン”を観察することができて、お客様には好評であった。キンランの他にホウチャクソウ、チゴユリ、イチリンソウ、ニリンソウ、フデリンドウの群生も観察できた。両日とも、唐木田駅にほぼ予定通り、全員けがもなく解散できました。

 



令和6年3月21日(木)・23日(土)雨天中止

鎌倉道・よこやまの道と黒川の里山で春探し  川崎市

 風が少し強く気温もやや低めだったものの、よく晴れた青い空の下、春が始まっている多摩丘陵や谷戸をご案内しました。多摩センター駅からバスで移動、別所バス停から尾根道へ上がり、古代東海道や鎌倉道の跡といわれる多摩よこやまの道に入りました。花や木に加えて古道や歴史を解説しつつ、丹沢~秩父の山々が一望できる防人見返りの峠へ。その後、よこやまの道から瓜生黒川往還に入り、黒川海道谷戸の風景を楽しみました。汁守神社での昼食後は、黒川の農村地帯の春の草花を観察しながら若葉台駅まで。春先の木々の花や畑の草花、汁守神社での見事なヤブツバキ、古道の歴史、里山や谷戸ののどかな風景、白い富士山はじめ山々の素晴らしい眺望を楽しんでいただけました。2日目は雨天のため中止しました。



令和6年2月16日(金)・18日(日)

春の芽吹きを感じて、丘陵と湖の森歩き  秦野市

 平均気温を上回る暖かさの中、小田急線秦野駅から秦野盆地、渋沢丘陵、震生湖を巡って渋沢駅まで参加者をご案内しました。秦野盆地は湧水地群で知られています。湧水地がある今泉桜名水公園、関東三大稲荷神社の一つである白笹稲荷神社に立ち寄り、渋沢丘陵の緩やかな尾根道から眼下に秦野盆地、北に丹沢の山々、南西に箱根方面の山々を眺望できました。16日には美しく映えた富士山を見ることができました。震生湖は101年前の関東大震災のときにできた堰止湖です。雑木林に囲まれた湖畔の周回路を歩き、100年前の地震の凄まじさの痕と地震が作り出した自然の美しい風景を参加者に味わっていただきました。渋沢丘陵での山々の眺望や春の花の芽吹き、静かな湖畔での雑木林歩きなど参加者の皆さまには好評だったようです。



令和6年1月19日(金)・21日(日)雨天中止

軽便鉄道廃線跡と六道山公園を巡る    武蔵村山市

 年明け、真冬のイベントであり、標高差60mと手ごろな里山で歩きであったこともあり、両日で120名を超える応募があった。19日(金)は59名の参加で、寒い日が続いた中の晴れで日差しがある比較的に過ごしやすい一日であったこと、また東京の水がめ村山貯水池、山口貯水池の工事で活用された軽便鉄道のトンネルを歩くことで歴史を感じ、写真を撮りつつ「こんなトンネルが残っているんですね、参加してよかったです」と参加者からはうれしい発言もあった。新聞にも掲載され、両日で40名以上の新規応募者があり、今後のイベントへの参加を期待したい。残念ながら21日(日)は雨模様となり、中止となった。



令和5年12月8日(金)・10日(日)

荘厳な武蔵陵墓地と長房緑地の雑木林を巡る 八王子市

 12月とは思えないポカポカの中、高尾駅に集合。前半は、旧甲州街道に並ぶ千人同心の黒塀の家、大正天皇葬儀のために作られた国鉄旧東浅川駅跡、京王多摩御陵前駅跡、1964年の東京オリンピックで自転車競技が行われた陵南公園を歩いて歴史の痕跡を巡る街歩きからスタート。南浅川橋からは高尾山、城山も見えた。長房緑地はよく整備されて、咲いている花や実は少なかったが里山を楽しんでいただいた。昼食後、武蔵陵墓地へ。荘厳な参道は北山杉が植えられ、人も少なく静かであった。大正・昭和両天皇、それぞれの皇后陵墓を巡り、ご説明した。お客様からは自分たちだけで行ったのではわからない歴史的なことが聞けて良かった。長房緑地の落ち葉を踏んで歩いたのが心地よかった。などの感想をいただいた。



令和5年11月10日(金)雨天中止・12日(日)

数馬の切り通しから紅葉真っ盛りの渓谷を歩く 奥多摩町

 数日前の真夏日が噓のような寒さの中、白丸駅に集合。元禄時代に人力で掘削した数馬の切通しへ。先人の苦労を実感します。端正なツガの木にはツガボックリが。数馬挟橋からは、真っ赤に染まり始めたイロハモミジやオオモミジ、黄色に染まるケヤキが眼に鮮やか。真っ盛りの手前とはいえ、渓谷美に歓声が。その後、セキヤノアキチョウジやサラシナショウマを見つつ白丸ダムへ。魚道には興味津々。ここから鳩ノ巣までは、眼下の壮大な風景に誘われつつ岩場を慎重に歩きます。アワブキやウワミズザクラのユニークな冬芽を観察しながら鳩ノ巣渓谷に到着。トイレが遠いのが困りものですが、短い昼休みもなんのその、絶景を楽しみます。午後は松の木尾根へ。サルが悠然と歩き、ツクバネの木が実をつけていました。寸庭川へ下り、渓流や滝を楽しんでから、無事古里駅に到着。初冬の一日、ご満足いただけたようです。10日は残念ながら雨天で中止となりました。



令和5年10月19(木)・21日(土) 

古沢の里山と義経ゆかりの地をたずねて 川崎市

 五月台駅近くの古沢は、開発の波を逃れ、今でものどかな里山風景が残っています。義経ゆかりの九郎明神社は竹林に囲まれ、神聖な古の時を感じさせます。チャノキの花咲く道では、さりげなく咲くコブナグサが、絹織物「黄八丈」の黄色の染料になること、ヤハズソウの葉をちぎると、初心者マークのような形になることに、皆様、驚き、楽しそうでした。たわわになる柿の実や、ゴンズイの実、緑のトンネルをくぐりながら、「こんな良い場所があったのね!」とのお声をいただきました。農作業をされている方にも親切にして頂き、和みました。午後は、善正寺の、ムクロジの果皮の中に転がる黒い核が、数珠に使われてきたこと、同じく古刹の修廣寺では、頼朝がこの辺りで巻狩をしたことなど、かつてのこの地に思いを馳せました。キンモクセイ香る、秋の一日をゆったり過ごして頂きました。ご参加頂きました皆様、ありがとうございました。



令和5年9月14日(木)・16日(土) 

絶景と知られざる里道、巨樹に出会う城山湖巡り 相模原市

 9月中旬というのに真夏のような暑さの中、橋本駅からバスに乗車、創立500年を迎える川尻八幡宮へ。ここには樹齢500年のスダジイ、ホソバタブ、ウラジロガシがありました。中央公園内の森ではガンクビソウ、シラヤマギク、キハギが咲き、ツノハシバミの実が見れました。若葉台北尾根道は事前に倒木処理や草刈りをしておいたのですが、クモの巣が多く先頭は大変でした。飯縄大権現からは津久井湖や大山が見え、下ったところにはカラマツソウ、マヤラン、ヒガンバナが咲いていました。中沢川沿いの里道は日陰で涼しく、いたるところから水が湧いています。城山湖駐車場で昼食後、城山湖展望台、金刀比羅宮展望台から高尾山や都心方面の景色を楽しんでいただきました。バス停までの林道沿いにはミツバアケビ・テイカカズラ・オニグルミの実を見ることができました。城山湖までの登り坂はきつかったようですが最後まで歩くことができて皆さんご満足のようでした。



令和5年8月25日(金)・27日(日) 

御岳山、レンゲショウマとロックガーデンを訪ねて 青梅市

 真夏のイベントであり、標高929mの御岳山を歩きました。連日暑い日が続き、快晴となった25日は10名、27日は、少し暑さがやわらぎましたが6名のキャンセルがあり、両日で70名の参加となった。ケーブルを降り、左の参道ではなく右に進み富士峰園地でお目当てのレンゲショウマを観賞。25日より27日が多く開花しており、よい時季であり、参加者も楽しんでもらえました。その後御岳神社方向に向かい、神代ケヤキを横目に、神社直下の参道を横切りロックガーデンへ。標高900m前後のハイキングは、涼風が真夏の暑さを忘れさせ、ロックガーデンでは、沢の冷たい水を手で確かめてもらい、木陰の中、沢を何回かまたぎながらの道を、涼しい風を感じながら登りました。しばし下界の暑さから解放され、楽しむことができたと思います。



令和5年7月7日(金)・9日(日) 

長沼・平山城址公園と七尾丘陵の雑木林を巡る  八王子市・日野市

 梅雨とは思えない暑さの中、2日間で85名の方が参加していただきました。20年前の7月に森遊俱楽部は活動開始。その頃のスタッフは残っていませんが、当時からのお客様はおられ、ご丁寧にお祝いまでいただきました。参加者には私たちの手で刷ったノベルティを配布しました。長沼公園は雑木林に覆われた丘陵地帯で植生豊かでホトトギスやキビタキの声、オカトラノオ、アキノタムラソウ、オオバギボウシ、リョウブ、ヤマユリなどの花が咲いていました。平山城址公園ではチダケサシやエゴノネコアシが見れ、七尾丘陵散策路では栗の実やアケビの実が見れました。思った以上に暑かったので途中で帰られる方が多かったのは残念でしたが、タクシーをお呼びしたり、最寄り駅までの帰り道をご案内しました。



令和5年6月9日(金)・11日(日) 雨天中止

飯能市 あさひ山展望台と龍崖山からの眺望を楽しむ

 ちょうど梅雨入りとなり、直前まで雨模様であったが、バスに乗車する頃には雨もあがり、その後は雨に会うことはありませんでした。登山道は、ぬかるみもあったが時間的にも余裕があったため参加者の様子を確認しながら龍崖山山頂をめざしました。あさひ山展望公園では、残念ながら富士山、大岳山、武甲山を望む予定でしたが雲のなかに隠れてしまい確認できませんでした。270度が見渡せ、眼下に飯能の街を見ることができました。龍崖山の登りでは、雨上がりの曇りで気温もそんなに上がらず、また木々が水を含んだ元気な姿を確認しながら晴れとは違った林道歩きを楽しむことができました。標高差110m前後と比較的低い山でしたが、ある程度起伏もあり、お客様からは久しぶりに楽しい山歩きだったという感想ももらいました。残念ながら2日目の日曜日は、雨天中止となりました。



令和5年5月19日・21日(日)

八王子市 小宮公園・大谷緑地の雑木林と農場巡り

 ボランティが整備している大谷緑地下の山道ではコアジサイが咲いていました。北大谷古墳近くでは寄生植物オニノヤガラの群落、ヤブレガサの花が見れました。とうきょう元気農場などではジャガイモ、ニンジン、タマネギが植えられ、マグワの実がたくさんなっていました。小宮公園ではスイカズラの花が甘い香りを、ヤマボウシの赤や白の花が見ごろでキビタキの美しい声も聴けました。皆さん子供のころにかえって楽しんでいただけたようです。



令和5年4月20日(木)・22日(土)

青梅市 春が溢れる丘陵の森歩きを楽しむ

 約97ヘクタールの広さがある、都内最大の保全緑地の青梅の森を2日とも35名の参加者をご案内しました。青梅の森は青梅丘陵の北側に位置し、青梅市が市民と共に保全を行っています。丘陵地らしく起伏が多く自然林や人工林が混在する自然豊かな森です。オトコヨウゾメ、ツクバネウツギやフジが咲き誇るなど初夏の気配の中、タツナミソウやジュウニヒトエ、ネコノメソウ、チゴユリなど多くの花々を観察できました。花がどんどん咲変わって行く時期でもあり、2日目にはギンラン、キンランも観察できました。展望広場からは近郊の街並みや霞丘陵や多摩丘陵などを眺望できたうえ、深い森を思わせる雰囲気の中、森林浴も味わえたと参加者の皆さまには好評でした。



令和5年3月24日(金)・26日(日)

あきる野市・春の妖精ハナネコノメと白岩の滝を楽しむ

 菜種梅雨の中、一日中曇りでしたが雨にあわず、日の出町を流れる平井川の源流部に近いタルクボ沢の上流にある「白岩の滝」を左手に見ながら、細い登山道を登りました。途中お目当てのハナネコノメソウの可憐な花を見つけると、「ここ、ここ」と声を出して、多くのお客様がカメラで撮影していました。大きな群落は、なかったが林道までの登りの所々でハナネコノメ、ヨゴレネコノメ、アズマイチゲ、ナガバノスミレサイシン、エイザンスミレ等を見つけながらの山歩きを楽しんでもらえました。初参加者のみなさんの中には、あまり山登りを普段してない方もいたが、ハナネコノメ等のスプリングエフェメラルを見ながらの登りであり、楽しんでもらえました。残念ながら2日目の日曜日は、雨天中止となりました。



令和5年2月17日(金)・19日(日)

鎌倉の奥庭、台峰谷戸と修験の道を歩く

 現在は台峯・山崎緑地として整備されている北鎌倉の台峰谷戸を巡ってから、隣接する鎌倉中央公園から葛原岡神社を回り、修験道の道を思い出させる葛原岡・大仏ハイキングコースの山道を歩き浄智寺まで歩きました。台峰谷戸は地域の人たちが大型の宅地開発から28ヘクタールの緑地維持を守った地域として知られ、現在も近隣の学校や多くの保全ボランティアが活動しています。そのため谷戸や里山の豊かな景観が残されています。森とともに谷戸の池などさまざまな自然の風景が深山渓谷の趣を感じさせる森で、起伏に富んだ様々に変わるの景色が参加者に喜んでいただけました。休憩で立ち寄った、魯山人邸宅跡には多くの種類のツバキに多くの参加者が見惚れていました。

谷戸の周辺ではヤブツバキが満開であり、モクレンなどの開花が目前でした。谷戸ではヒメウズが咲き始め、スミレ、ニリンソウ、ムラサキケマンの葉が広がりがあちこちで見られました。お昼休憩を取った鎌倉中央公園では、キブシの花の芽が膨らみ、ウグイスカグラが咲き始め、ウメが満開を迎える直前でした。葛原岡神社周辺ではカワズザクラが満開で春の訪れを間近に感じられるハイキングとなりました。



令和5年1月20日(金)・22日(日)

八王子市、町田市・史跡絹の道と知られざる山道を巡る

 絹はカイコの繭から紡ぎますが、その歴史は5000年前の中国でクワコを家畜化して品種改良したと言われています。日本でも江戸中期から盛んに飼育され、幕末開国した横浜港へ八王子から馬などで運んだのが絹の道(浜街道)で、文化庁選定「歴史の道百選」に選ばれた雰囲気の良い道です。今回は外国風の街並みの南大沢駅からスタート。多摩ニュータウンを抜け、上柚木公園では初日天気が良く富士山も見れました。そして知られざる山道を抜けて「絹の道」や「資料館」へ。最後は小山内裏公園で解散しました。花はウメとカワヅザクラくらいしか咲いていませんでしたが、モズやトビ、ヤマガラなどの野鳥が見れました。絹の道を通って横浜港から海外に旅する生糸に思いを寄せていただきました。



令和4年12月1日(木)・3日(土)

大磯町・湘南に残る旧東海道から古代神社の跡を巡る

 神奈川県の大磯町に残る旧東海道の街道を通って、奈良時代に創建された高麗神社、(現在名、高来神社)を経て高麗山、湘南平をめぐる道を歩きました。高来神社で合体木のシイニッケイや寺社に見かけるナギノキを観察した後、裏手から峯の一つ東天照から高麗山山頂までのやや急な坂道を登りながら、植生の珍しいモクレイシやカゴノキなどを観察しました。高麗山から八俵山、湘南平までの東西に伸びる尾根道を歩いて左右の風景を眺め、オオアリドオシ(一両)やカラタチバナ(百両)、ヤブコウジ(十両)、オニシバリ、ヤブツバキ、ムラサキシキブ、マンリョウ(万両)、センリョウ(千両)などの実を観察し、お正月前で縁起物の樹木を見られたことで参加者には喜んでいただけました。お昼休憩を取った湘南平では、1日は曇りの天候の下で近郊の山々は眺められなかったものの相模湾の雲の間から降り注ぐ光のなす不思議な光景を楽しみ、3日は晴天の下の富士から箱根、丹沢の山々、相模湾から伊豆大島などの島々の眺望を味わいました。今も名残をとどめている大磯町の松並木に、中世から続く街道の風景をあじわい、未来に残したい日本の森百選に選ばれている常緑樹の森を参加者に楽しんでいただけた観察会となりました。


令和4年11月10日(木)・12日(土)

飯能市・吾妻峡と義経伝説の多峯主山(とうのすやま)を歩く

 飯能五山の多峯主山と天覧山に登り、入間川の峡谷吾妻峡を歩きました。最初に訪れた吾妻峡では、せせらぎの音を聞きながら、色づきだした木々を眺め、奇岩の風景を楽しみました。多峯主山の突き出た岩の上にある御嶽八幡神社からは大岳山・富士山を、そして多峯主山山頂からは360度の眺望を楽しむことができ、最後に訪れた天覧山からの眺望も素晴らしく大山・丹沢山系を望むことができました。残念ながら12日(土)は、薄曇りで富士山・大山等は見ることができませんでしたが、近くの山々・広大な関東平野の景色を見ることができました。参加者のみなさんも、久しぶりの山登りに疲れながらもその景色に大いに楽しんでもらえました。



令和4年10月20日(木)・22日(土)

川崎市「甘柿の故郷王禅寺と早野の自然を巡る」

 王禅寺は日本最古の甘柿「禅寺丸柿」が発見されたところ。柿生駅もそこからつけられたと言われています。かつての里山、おっ越山緑地を歩くとシャクチリソバ、禅寺丸柿、キバナアキギリがお出迎え。秋の風景です。町中に残された緑地をつないで歩いていきます。柿の実がたわわに実っています。月読神社ではスダジイの実を子供たちが自分で作った小さな袋に入れて自慢げに見せてくれました。可愛いですね。参加者も拾っていました。早川聖地公園手前の田んぼは稲刈りが終わってハザ掛けに。最近見られない風景です。川や池ではカワセミやアオサギなども顔を見せてくれました。食事後、森の中を抜け、王禅寺につくと境内には国の登録記念物に登録された禅寺丸柿の原木が苔むして鎮座しています。お隣の王禅寺ふるさと公園で一休みして解散。秋の早川、王禅寺の自然を楽しんでいただいたようです。



令和4年9月16日(金)

広々農園と清流“上谷戸”(かさやと)を歩く

 広々とした農園の脇を飾るたわわに実った栗、野太い茎を従えた里芋の葉が見事。心を解き放つような農園の大きな空はまさに圧巻である。道端のツルボや韮もかわいい。都市型農園の迫力に気分も高揚するお客さんのはしゃぐ声が抜けていく。森に入るとそこここに“チョッキリ”の仕業のどんぐりの小枝が目立つ。“光仙婆さん”の祠を過ぎ道脇の斜面には花を付けたクズが目立ち、ヒメ楮や嫌われ者のオオブタクサも、ゴンズイの赤い実が良く目立つ。そうこうするうちに“大塚牧場”につく、鹿が暑そうに涼んでいる。エビヅルやルコウソウの小道を往くと“カヤ”の巨樹で有名な高勝寺だ。ここで昼食タイムを摂る。昼食後は上谷戸川の源流池を訪ねて若葉台駅に向かう。変化にとんだコースを楽しんだ1日でした。18日は台風の影響による雨で中止となりました。



令和4年8月26日(金)、28日(日)

「涼風浴びて川面に映える渓谷美を楽しむ」

 真夏の猛暑日が続く中での観察会でしたが悪天候に恵まれ?気温はさほど上がりませんでした。コースの60~70%は日陰ということもあり雨を除けば快適と言ってよいコースでした。渓流を滑るラフティングの嬌声もせせらぎに心地よく溶け込み、ハグロソウの素朴な味わいも、巨岩と巨樹の合間に咲くイワタバコも忘れられない。タマアジサイが見守る渓流沿いの遊歩道はシダやコケの種類も多い。大木の根本にはホソバオキナゴケが優しく張り付いている。

そのそばにはシュウカイドウ、ヤブミョウガがとりまいている快適な遊歩道だ。解散場所の御嶽橋のたもとにはヤマナシの実がたくさん落ちていた。参加者の物好きおばさんが一口かじって顔をしかめた。4ヶ所の橋を渡って水辺を楽しむ一日でした。



令和4年7月1日(金)3日(日)

旧相模湖町「相模川の風景と小原甲州古道歩きを楽しむ」

 江戸時代の五街道の一つであり、金を産出していた甲州に向かう「金の道」として発達し、江戸を守る軍道として役目も果たした甲州古道を訪ねました。高尾山と大阪・箕面を結ぶ東海自然歩道の一部であり、相模川の源風景・津久井渓谷を見ることができる弁天橋からの風景を楽しみ、小仏峠方面から小原宿本陣まで昔の面影を探しながら歩きました。また両日とも大変暑く、参加者全員汗びっしょりで、こまめな水分補給と休憩を取りつつとなりましたが、所々で見える嵐山、石老山、相模湖を眺めながら時々吹く涼風にふれ、ハイキングを楽しんでいました。ネムノキがほぼ満開であり、目の前でその花を観ることができ、普段は遠望する花の姿を確認でき、参加者は大喜びでした。



令和4年6月10日(金)12日(日)

葛飾区:美の競演!花菖蒲咲き乱れる水元公園を巡る

 金町駅からバスで23区最大規模の水元公園に到着。まずアサザがお出迎え。金魚飼育場、水生生物展示池を巡り、水辺のいきもの館ではオニバスサンプルの大きさにびっくり。はなしょうぶ園はちょうど見ごろ、梅雨時に映える紫の濃淡やめしべやおしべなどの構造も観察しました。スイレン・アジサイも咲いています。昼食後、幹事曰くカナダのような小合溜(水郷)の風景を見て、声はすれども姿を見せないオオヨシキリを探し、メタセコイアの森、バードサンクチュアリーを巡ります。コウホネの群落で花を見てサイカチの実の不思議を観察しました。23区内の公園とは思えない多様な景色・自然を楽しんでいただけたようです。



令和4年5月15日(日)

入間市:「溢れる緑!狭山茶畑と加治丘陵をぶらり歩き」

 5月15日本番は明るい薄曇り、狭山茶の主要生産地の金子台地に踏み入ると、広がる茶の緑に圧倒される。美しく手入れされた茶畑を八十八夜を過ぎた微風が渡る。加治丘陵を遠景に据えた茶畑の解放感は筆舌に尽くし難い。茶畑の作業道の脇にはマツバウンラン、ハハコグサ、アカバナユウゲショウが咲き楽しい。加治丘陵の展望台での昼食後は加治丘陵散策。ササバギンラン、コバノタツナミ、コゴメウツギ、マルバウツギが山道に目立つ。特にコアジサイの幽玄美の群生には息をのむ。ハンショウヅルも顔を出す。起伏を楽しむ丘陵歩きも終え、仏子駅近くで解散。14:30頃でした。



令和4年4月21日(木)23日(土)

横浜市:里山の原風景残る新治(にいはる)市民の森を楽しむ

 横浜市新治市民の森は人の営みによって作り出された里山で雑木林や谷戸田が残された「奇跡の森」と言われています。起伏に富んだ尾根道、木と木の間をぬうように進む道、湿地帯、水田、畑など多彩な表情を見れます。今回季節は春真っ盛り、キンラン・ギンラン・エビネ・アマドコロ・ナツトウダイ・トウダイグサ・オオアマナ・クサイチゴ・コゴメウツギ・ウワミズザクラ・フデリンドウ・ホウチャクソウ・ツルカノコソウ・ツリバナ・マユミ・ニシキギ・キランソウ・ヒトリシズカ・ケキツネノボタン・ホタルカズラ・カキドウシ・ハナイカダなど多くの花が咲き、湿地帯ではシュレーゲルアオガエルの鳴き声も聞けました。うららかな春を楽しんでいただきました。



令和4年3月25日(金)27日(日)

瑞穂町:春探し!六道山からの眺望とカタクリの里を歩く

 武蔵野台地の西、狭山丘陵の西端に位置し狭山湖・多摩湖を抱えた水源保護林であり、豊かな自然が残された里山の風景が広がっている六道山公園を歩きました。陸軍狭山飛行場の貯蔵庫として使用された防空壕なども残っています。樹木の大部分は、コナラ、クヌギ、エゴノキなどの落葉樹。今年は花の開花が遅れてソメイヨシノも27日になって七分咲きとなっていましたが、ウグイスカグラ、アオキ、ヒイラギナンテン、コスミレ、モクレンなどの花を観察することができました。お目当てのカタクリ園では、カタクリがほぼ満開、見学者も少なく参加者は、大喜びで写真撮影等、楽しんでいました。また両日とも空は少し霞んでいましたが、六道山公園展望台からは、富士山は、見ることができませんでしたが、大山はじめ丹沢の山々、大岳山などの眺望を楽しむことができました。

令和4年2月18日(金)20日(日)

座間市:山、谷戸、里が広がる座間谷戸山公園を歩く

 観察会のスタートは「かにがさわ公園」の探梅から、コロナ禍、密を避けての散策がむしろ心地よい。梅に混じりコブシとモクレンの花芽が清々しく映える。

彼岸花の緑の間に水仙がそぞろ。谷戸山公園に入ると整備された木々を縫うように木道がうねる。参加者もウグイスやアオジが遊ぶ森の心地よさに会話が弾む。残念なことにカシナガの被害が彼処に目につく。湧き水の谷にはオランダガラシの傍にリュウキンカが顔を覗かせていた。伝説の丘からは丹沢が良く見え、お地蔵さんを横目で追った先にはビワの花が終わりを告げていた。

昼食場所には紅梅とロウバイが色を添え食事も進む。午後はシラカシの森を歩き、ヒノキとスギの道を抜けると整備された雑木林や昆虫の森が広がる。シダに縁どられた道はゆったり、参加者も大喜び。早春の森林浴を楽しみました。 

令和4年1月21日(金)23日(日)

横浜市:歴史薫る長津田の雑木林と谷戸を巡る

 長津田は、江戸時代大山講に向かう旅人たちの最初の宿泊地とされることが多く栄えたといいます。一部その形跡が残り、横浜とは思えないほど自然が残った雑木林の尾根道や谷戸の畑などを巡りました。また、福泉寺様では接待を受け、参加者全員に暖かいお茶、瓦せんべい、飴をいただき、一か所七福神や真っ暗な中を行く戒壇巡りをする方もおられました。昼食場所の玄海田公園は風が強く寒かったので風邪をひかれた方がいないといいのですが。今年初めの自然観察会は里山の自然と普段踏み込まないようなコースを楽しんでいただきました。

令和3年12月3日 5日

古道布田道を辿り、小野路と黒川の谷戸歩き

 布田道はかつて布田宿(現調布市布田)と小野路宿(現町田市小野路町)を結ぶ街道でした。新撰組の近藤勇も剣道指南の為歩いたといわれる、この道の落ち葉を踏みしめての観察会は心地良いものでした。出発は小野路バス停、餌を食む牛に横目で挨拶、小野路宿を目指す。路傍にはホトケノザも咲き、無人販売の箱が鎮座し、牧歌的風景が続く。小野路宿から古道、関屋の切通しに入ると足元の落ち葉が心地良いリズムを刻み、クロガネモチ、ソヨゴ、マンリョウの赤い実に心和む。リュウノウギク、ヤマコウバシ、ヒイラギもさりげない。真光寺公園での昼食後は黒川の谷戸風景を散策、収穫の済んだ田んぼ、リンゴ・梨園には“充足感”のような空気が流れ、秋日和の小道脇のカニクサにちょっかいを出しながら歩を進め、汁守神社へ。2;00過ぎに解散。満足!

令和3年11月12日(金)14日(日)

町田市・相原緑地と七国峠を通る鎌倉古道を往く

 多摩丘陵の西端に位置し、今でも谷戸地形が残る緑地保全地区を歩きました。丘陵の北は八王子みなみ野シティー、南は相原丸山団地と住宅街に囲まれているにもかかわらず、樹木が生い茂り、植生が豊かで八王子側にある幼稚園の敷地内には里山教育の一環としてムササビの巣が設置され、その巣立ちも確認されているとのこと。古代より上州と相模国を結ぶ交通の要であった七国峠近くでは、鎌倉古道の痕跡をたどることができました。登り下りのあるコースで、一部の方には、きつかった面もあったようですが、予定時間通り解散場所に全員が到着することができ、久しぶりの山歩きを楽しんで頂いたようです。また両日とも快晴で、富士山をはじめ丹沢の山々、大岳山などの眺望を楽しむことができました。


令和3年10月15日(金)17日(日)

水と緑の昭島で名湧水と多摩川緑道、古刹巡り

拝島段丘は多摩川が削ったものでその崖線には東京名湧水57選の諏訪神社、龍津寺など多くの湧水が流れ、また、昭島市では都内で唯一地下水100%のおいしい水道が飲めます。清らかな湧水の流れと地形の変化、多摩川沿いの緑道や水辺の楽校の豊かな自然、拝島大師、大日堂などの古刹を巡りました。緊急事態宣言発出のため、4月以来6か月ぶりの観察会を皆さん心待ちにしていた様子で2日間に49名の方に参加していただきました。植物の花は少なかったもののアキノノゲシ、ノブドウの実、ホウライシダ、モズなどが見れました。豊富な湧水とそこからの川の流れを一度見てみたかったと声もいただき、久しぶりの観察会を楽しんでいただいたようです。なお、写真にはありませんが17日は雨の中、傘をさしての観察会になりましたが、午後には雨も上がり、無事終了しました。



令和3年3月26日(金)28日(日)      日の出町

春探し!伝説の勝峰山と小机の里を歩く

ヤマルリソウ、カタクリ、アズマイチゲ、ニリンソウ、ジロボウエンゴサク、エイザンスミレ、アケビ、多くの種類のノイチゴ、ヤマザクラ書ききれないほどの花が見れました。